スペシャルメッセージ
スーパーバイジング・ディレクター ダレン・ヤップ / Darren Yap
僕が(西川)大貴と初めて会ったのは、僕が演出補として、大貴がキャストとして参加していた『ミス・サイゴン』2012年公演の稽古場でした。才能と人柄に惹かれ、ぜひまた一緒に仕事がしたいと思ったので、昨年『ゴースト』で再会した時にすぐに「何か一緒につくろう、いま興味があるのはどんなこと?」と聞いたんです。そうしたら、出てきたのは日本で新作ミュージカルをつくるにあたって面白いだけじゃなく、いずれは世界にも持っていけるような普遍的なテーマ。大貴がプロデューサーに働きかけて、こうして実現に漕ぎつけてくれたことを、とても嬉しく思っています。
今年の1月に大貴から第一稿が送られてきて以来、僕たちはスカイプ等を通じて何度もディスカッションを重ねながら脚本を練り上げてきました。9月と10月には来日することもでき、脚本と音楽について大貴と(桑原)あいとさらなるディスカッションをしているほか、キャストとの稽古にも参加しています。キャストのことはオーディションの時から映像で見ていますが、皆さん役にぴったり合っているだけでなく、トライアウト公演に必要な精神を持っているところがいいですね。色々なことを試しながらつくっていく稽古場で、「でもさっきはああ言ったじゃないですか」とか言う人がいたら困ってしまいますから(笑)。
人生に疑問を抱いていても、良くも悪くも生きていけてしまう今の世の中で、どう周りの人々と関わっていくべきか――。そんな若者のリアルで複雑な思いを、様々なジャンルの楽曲に乗せて描くこの作品は、ミュージカルを観慣れていない人にもきっと訴えるものがあると思います。また、日本でミュージカルのトライアウト公演が行われることは少ないと聞いていますから、その点でも幅広い方に興味を持ってもらえたらいいですね。いつか大きくなるかもしれない作品が生まれる瞬間に、ぜひ立ち合いにいらしてください!
インタビュー/町田麻子
Supervising Director's Profile
◎ダレン・ヤップ/Darren Yap
1967年8月23日生まれ。オーストラリア・シドニー出身の俳優、演出家。本場のミュージカルを熟知し、海外における小規模トライアウト公演の実績もあり、日本においても『ミス・サイゴン』『ゴースト』など有名ミュージカルを演出するなど、自国内外で活躍。過去、彼の演出を受けた日本キャストからの信頼は非常に厚く、今回、海外の視点からも作品を客観的にクリエイトしブラッシュアップするため、スーパーバイジング・ディレクターとして招聘。